行動中の音響測定艦、嘉手納から遠望


嘉手納の道の駅から遠望した、音響測定艦の推定位置と航跡。
海軍の格納庫の陰に隠れて見えなかった推定部分は点線で表示した

嘉手納基地を一望する「道の駅かでな」の屋上からは、沖縄本島の西側を航行する船も見える。3月14日に、音響測定艦がパターンを描いて航行する様子が遠望された。

嘉手納基地の滑走路は360度表示で磁北から230度の南西方向に延びている。それよりやや北寄りの向きで、音響測定艦のシルエットが近づいてきた。那覇軍港に入港するルートだが、途中で音響測定艦は90度左に向きを変えて、北西方向に進んだ。数キロメートルの曳航ソナーを曳いているとは思えない動きだ。

望遠レンズの画角、音響測定艦の長さから推計した距離は約23キロメートル。那覇と慶良間諸島の中間よりやや那覇に近い海域を動いていたと推定される。
この水域は水深百メートル以下の浅い海だ。ソナーを使っているにせよ、艦からの繰り出し量は少ないはずだ。
作戦行動か演習かはともかくとして、音響測定艦が実際に行動しているのを目撃するのは初めてだし、今後もこのような機会は少ないと思われる。
横浜や沖縄への寄港実績から、音響測定艦の活動領域は沖縄近海から東シナ海あたりと推定していたが、それが裏付けられた。

船のシルエットからみて、インペッカブルではない。また、ビクトリアスは当日佐世保に寄港していた。となると、残る米軍の音響測定艦はエフェクティブとロイヤルの2隻だけだ。
17日まで沖縄の軍港を注視していたが、音響測定艦が入港した形跡は無かった。
3月21日ころに、横浜ノースドックにエフェクティブが入港した。このエフェクティブが沖縄本島と慶良間諸島の間で動いていた可能性が強い、と考えられる。

(RIMPEACE編集部)




3月14日に目撃した音響測定艦のシルエット。撮影時刻は上から、11:57,12:18,12:58


横浜ノースドックに入港中の音響測定艦エフェクティブ(2006.3.22 撮影)


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