クラスター実弾積んで、嘉手納から爆撃訓練へ
クラスター爆弾4発を主翼下に下げて離陸待機する海兵隊のハリアー"黒羊03"
F15の横をとおり離陸位置に向かうハリアー"黒羊04"もクラスター爆弾を装備していた
9月13日午前、4機のハリアー攻撃機が海兵隊岩国基地から嘉手納基地に飛来した。いつもの駐機場所に集まった4機に、
クラスター爆弾が取り付けられた。
15時42分、クラスター爆弾を積んだハリアーが嘉手納を離陸して、1時間半後に空身で戻ってきた。鳥島周辺のW176,もしくは
久米島東方のW174と名づけられた爆撃訓練海域で実弾投下訓練をしてきたと見られる。
この日ハリアーに装備されたクラスター爆弾には、実弾であることを示す黄色い帯が描かれていた。クラスター爆弾は本体の中に多数の
子爆弾が入っていて、地上に広がって爆発する。ただ、不発弾が多く発生して、地雷の役割も果たす。
トム・クランシーの小説、レッド・ストーム・ライジングの終盤で、艦載機のA7コルセアが岩山の上の迫撃砲陣地を制圧するために
クラスター爆弾を投下する場面がある。でもクラスター爆弾の使われ方はそれだけではない。
非戦闘員居住地域に落とされたクラスター爆弾の不発弾が地雷と同じ働きをして、住民を死傷させる事故が絶えない。それは、非戦闘員への
無差別攻撃となる。
国際的に禁止の動きがあるクラスター爆弾を、米海兵隊は実際に使用することを前提に、実弾装着、投下の訓練を行っている。
その結果がイラクやアフガンの住民に及ぶであろうことは確かだと考えられる。
(RIMPEACE編集部)(写真はすべて9月13日撮影)
10時49分、岩国から飛来したハリアー4機のうちの"黒羊03"。爆弾などは装備していない
クラスター爆弾の実弾を主翼下に装着する"黒羊04"
17時27分、クラスター爆弾を投下して嘉手納に帰投した"黒羊03"
'2007-9-17|HOME|