音響測定艦、那覇軍港に交代寄港


短期間の寄港の後、那覇軍港の岸壁を離れる音響測定艦コリー・ショウエスト


前日那覇軍港に入港したばかりの音響測定艦ロイヤル(07.12.20 撮影)

横浜ノースドックからコリー・ショウエストが出港して2週間が過ぎた。ノースドックから音響測定艦が2週間姿を消すのは、それほど 珍しいことではない。
しかし、那覇軍港に4隻の音響測定艦が交代で短期間の寄港を行うのは、すくなくとも過去2年間無かったことだ。
12月9日のビクトリアスの寄港にはじまり、インペッカブル、コリー・ショウエスト、ロイヤル、再度インペッカブルと寄港がくりか えされている。音響測定艦の哨戒海域に近い沖縄の軍港に寄港し、数日で出て行くのは、任務航海中の補給活動のためだと思われる。

横須賀や佐世保に常駐する空母や揚陸艦などがすべて、クリスマスの飾りなどをきらめかせて在港中なのに、音響測定艦が補給をしては すぐに潜水艦探索の哨戒活動に出て行くのはなぜだろうか。
ひとつの可能性として、キティーホークを始めとする米艦の香港寄港拒否の余波が考えられる。

空母機動部隊が台湾海峡を通過する「報復行動」や、それに続く戦闘艦の沖縄近海への配置といった米側の一次対応は、駆逐艦がすべて 横須賀に引き揚げた時点で終了したと見られる。
次に考えられるのは、即応体制のレベルをアップしながらの空母や駆逐艦の待機だ。

空母が戦闘行動で出張るときには、その海域に位置が不明の潜水艦が存在してはならない。フィリピン海にいつでも空母が出張れるように、 中国の潜水艦の位置を特定するために、音響測定艦が少なくとも4隻投入されたのではないか。
この海域で動く音響測定艦の密度の濃さが、那覇軍港への寄港の多さに現れている。

(RIMPEACE編集部)


'2007-12-22|HOME|