大型偵察機2機、嘉手納に飛来
2日後離陸の大気観測機はイラン監視か


ディエゴガルシアに向かったと見られるWC135C大気観測機(08.1.17 撮影)


左がRC135U(OF 64-847),右がWC135C(OF 52-582) (08.1.16 撮影)

1月17日正午過ぎに、WC135C大気観測機が嘉手納基地を離陸した。15日朝までに嘉手納に飛来した機体だ。
空中給油機KC135を従えた同機の行き先は、諸情報を総合するとディエゴガルシアと見てよい。

デイエゴガルシアの米軍基地をベースにするのか、さらにイランに近づいてペルシャ湾の対岸の空港を使うのかは定かではない。だが、 この大気観測機の任務は、核開発に伴い大気中に微量に放出されるアイソトープをキャッチ・分析することだ。

『国際原子力機関(IAEA)は13日、イランを訪問したエルバラダイ事務局長がイラン首脳との間で、同国の核開発をめぐる未解決 問題の解決に向けた「行動計画」について、4週間以内にすべて履行することで合意したと発表した』(13日、時事通信)

「未解決問題の解決」を疑問視する、もしくは認めたくない米国が、IAEAの調査とは別に独自のデータ収集のために、嘉手納経由で WC135Cを派遣したと見て間違いないだろう。

もう1機の大型偵察機RC135Uは、ミサイル実験監視などの際にも飛来する電子偵察機だ。15日夕刻に嘉手納に飛来した。
18日は10時前にやはりKC135空中給油機をつれて離陸したが、9時間ほどで嘉手納に戻ってきた。東シナ海上空を周回飛行して いた可能性もある。
RC135Uは嘉手納をベースにしばらく偵察行動を行うと見られるが、ターゲットが何なのかは、WC135Cほどにはまだはっきり しない。

(RIMPEACE編集部)


'2008-1-20|HOME|