ニミッツ艦載機、実弾抱え嘉手納に緊急着陸


嘉手納基地に緊急着陸したFA18Cを取り囲む兵士


けん引されて移動する緊急着陸機。上方に見えるのは、この日着陸したニミッツ艦載のEA6B

3月11日午後2時半から3時の間に、北谷の海岸沿いで、4機のFA18、2機のF16と1機のEA6Bが嘉手納基地に着陸するのを見た。
着陸を目撃した人たちに尋ねると、FA18とEA6Bはニミッツの艦載機で、スーパーホーネットも1機含まれていたとのことだ。1機のホーネットは緊急着陸だった。

この緊急着陸したFA18Cは、まだ滑走路の端に近い所にいて、多くの兵士が機体を囲んでいた。赤色灯を点滅した車両も控えていた。このホーネットの翼下に、 500ポンド爆弾の実弾2発が装着されていた。
実弾を抱えたまま、緊急着陸したことになる。

目撃者の話では、他のFA18も実弾を下げていたとのことだ。嘉手納基地に艦載機5機が降りてきたのは、この実弾装備と密接な関係がある。
「空母から実弾を抱えて飛んだ艦載機は、鳥島、出砂島など沖縄の射爆場で実弾投下の訓練を行う予定だった。この日、天候は不安定で、目標の射爆場が目視できなくなった などの理由から、実弾を投下できなくなった。実弾を装備したまま着艦できないために、艦載機は嘉手納に行き先を変更した。その途中で1機に異常が発生して緊急着陸を 行った。」
これが実弾を下げて嘉手納に着陸した真相だろう。

沖縄にはいまだに実弾投下ができる射爆場が多数存在している。そのために空軍、海兵隊、海軍を問わず、攻撃機が実弾を抱えて嘉手納基地から飛び立つ。また今回の ように実弾付きで着陸するケースも出てくる。爆弾を抱えたままの墜落や誤投下の危険が、さらに周辺住民に加えられるのは、実弾投下ができる射爆場が沖縄にあるが ゆえのことだ。

(RIMPEACE編集部)(写真はすべて 08.3.11 撮影)


緊急着陸したFA18C(NH406)の右翼下の500ポンド実弾


'2008-3-11|HOME|