中東へ空輸か、普天間基地に超大型機飛来


出発準備の終わった巨人機アントノフの後方にはCH53Dヘリが3機だけ並ぶ


離陸位置に向かうアントノフ。太い胴体に飲み込まれているのは?

普天間基地に米軍がチャーターした巨人機アントノフが飛来したのは、5月19日昼前、まだ沖縄本島を荒天が駆け抜けている最中のこと だった。隣の嘉手納基地ではF15戦闘機の訓練が行われず、大型輸送機の離着陸もなかったこの時間帯に 、なぜか普天間の滑走路に超大型機が着陸した。

目撃者によれば、アントノフの機内から出てきたのはコンテナなどの物資。台風4号関連の荒天の中で緊急輸送されてきたとしても、アントノフでなければ運べないものとは 言い難い。巨人機が動員されたのは、普天間基地から運び出すものに原因があるとみた方が自然だ。

翌20日朝、アントノフは普天間基地から飛び去った。北風の中を離陸した巨人機は、離陸後すぐに旋回して、滑走路と平行に南西方向に飛んで行った。インドで給油して イラクまで普天間のヘリを運んだ2007年1月の飛び方と同じだ。
中東に緊急に運ぶ必要のある機材などを運んだとみていいだろう。

巨人機でなければ積めないものにヘリがある。この日朝6時にアントノフの近くに並んでいたCH53D重輸送ヘリは3機だった。
イラクからCH53Dが普天間に運ばれて、10機がそろったのが今年初めのことだ。そのうちの何機かがイラクに戻される、そのために巨人機が普天間基地に飛来した、と いう可能性は大いにありうる。

(RIMPEACE編集部)(写真はすべて 08.5.20 撮影)


7時10分ころ離陸したアントノフ。この後、旋回して南西の方向に飛んで行った 


'2008-5-20|HOME|