弾道ミサイル観測艦が沖縄に


那覇軍港に寄港したオブザベーション・アイランド(08.8.18 撮影)

米海軍が運用している2隻の弾道ミサイル観測艦のうち、長距離ミサイルを主な捕捉対象としているオブザベーション・アイランドが 沖縄・那覇軍港に寄港した。オブザベーション・アイランドは補給を済ませて、すぐに出港した。

オブザベーション・アイランドは今年4月末に米海軍佐世保基地がある佐世保港に立ち寄って以来、これまで日本の港では確認されていな い。
この間、同様の任務を持っているもう1隻のミサイル観測艦インビンシブルは7月下旬、佐世保港に姿を見せている。
オブザベーション・アイランドが定期のメンテナンスのために西太平洋の任務海域から離れ、その間の観測 体制を補うためにインビンシブルが派遣されたのではないか、と推測される。

オブザベーション・アイランドはこれまでも北朝鮮のミサイル発射情報にあわせるように佐世保や横須賀に現れ、時には北海道の民間港に も寄港していた。また、インビンシブルは海上自衛隊基地がある舞鶴に寄港してもいた。
しかしこのところ、オブザベーション・アイランドの寄港地は沖縄に重点を置いているようだ。

ミサイル観測艦だけでなく、原子力潜水艦やMD対処能力を持った駆逐艦も沖縄に集中している。
朝鮮半島の情勢が安定化に向っているなか、海軍の存在意義を誇示するため、MD(ミサイル防衛)計画に基づく対象区域を東シナ海およ び東南アジア周辺に拡大しているためではないだろうか。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


'2008-8-21|HOME|