戦場に擬した訓練か、それとも緊急着陸か

普天間ヘリ編隊の怪しげな飛行


2機編隊で嘉手納方面に飛び立つUH1(左)とCH46


離陸13分後に、キャンプ・フォスター付近で旋回を始めたUH1とCH46

9月10日14時25分、汎用ヘリUH1と輸送ヘリCH46がペアで普天間基地を離陸した。この組み合わせで考えられるのは、兵員輸送を偵察機付きで 行う訓練だ。だが、この日の2機は北部方面の訓練場には向かわず、離陸後10分ほどでキャンプ・フォスター上空に戻ってきて、CH46をUH1が追尾するように旋回 し、その後CH46が高度を下げて姿を消した。UH1は普天間基地上空を通過したあと浦添市と那覇市の間くらいまで飛行したあと、海上を飛行してキャンプ・フォスター 付近まで飛び、やはり姿を消した。2機ともキャンプ・フォスターに降りたと思われる。

人員輸送のためならいざ知らず、訓練の途中で航空基地以外の基地に降りることは普通はない。ヘリによる人員輸送を、偵察ヘリを先導させて行う都市型戦闘訓練をキャンプ ・フォスターで行った可能性がある。CH46の着陸後のUH1の奇妙な動きも、偵察行動の訓練とみれば説明はつく。しかしこの場合は、海兵隊の訓練空域が嘉手納以南の基地上空 にまで広がったことを意味する。

もう一つの可能性は、CH46の不時着だ。基地の中に降りられる場所を探して上空を旋回し、その後不時着した可能性がある。ただ故障が原因なら、リカバリーにもう少し時間 がかかろう。別の原因での不時着もしくは、不時着の訓練という見方もできよう。

2機のヘリは別々に普天間基地に戻ってきた。通常の訓練とは違う飛び方だったことは間違いない。

(RIMPEACE編集部)(写真は 08.9.10 撮影)


17分の時間差で普天間に戻ってきたCH46(左)とUH1


'2008-9-10|HOME|