揚陸艦隊、沖縄に集結
ホワイトビーチに停泊する手前からトートュガ、デンバー、エセックス
デンバーの甲板に搭載された掃海ヘリ・MH53
強襲揚陸艦エセックスを旗艦とする第11揚陸戦隊(PHIBRON−11)が沖縄県うるま市のホワイトビーチ基地に集結した。
強襲揚陸艦エセックス(LHD−2)、ドック型揚陸艦トートュガ(LSD−46)は6月12日に、ドック型輸送揚陸艦デンバー(LPD−9)は6月11日に、配備されて
いる佐世保基地を出港していた。
揚陸艦隊はホワイトビーチ沖に到着後、ホバークラフト型揚陸艇(LCAC)を沖合いから発進させる揚陸訓練などを行った。
このうちエセックスの飛行甲板には垂直離発着機・AV8Bハリアー、大型輸送ヘリ・CH−46,CH−53Eなどが搭載され、またデンバーには掃海ヘリ・MH53E
も搭載されている。
このほか基地内の駐機場には水陸両用戦闘車(AAV−7)や155ミリ榴弾砲も並べられており、相当大規模な装備が準備されている。
米海軍によると、揚陸艦隊はオーストラリア軍との合同訓練「タリスマン・セーバー」に参加する予定とのことで、米軍からは第31海兵遠征ユニット(MEU)など
20000人、オーストラリア軍からは10000人が参加する大規模なもの。
合同訓練はクィーンズランド州のショールウォータ・ベイ訓練エリアを中心に行われ、戦時即応体制を見据えた内容とのこと。
この時期にエセックスなど揚陸艦隊がそろって大規模な二国間訓練に参加することはこれまでになかったことだ。
また、タリスマン・セーバーに直接関係はしていないものの、佐世保基地には艦船の進攻航路確保に欠かせない掃海艦が2隻が配備され、6月末までに合計4隻体制にする
計画が進められている。掃海ヘリMH53Eの極東への長期配備も掃海機能の強化に寄与している。
朝鮮半島が核兵器開発・実験などで緊張する中、大規模な訓練が朝鮮半島情勢に対応したものではないにしても、即応能力を誇示する軍事的圧力であることは否めない。
(RIMPEACE編集委員・佐世保) (写真は 09.6.14 撮影)
LCUに積まれて揚陸艦デンバーに運ばれる155ミリ榴弾砲
ホワイトビーチで揚陸艦への積み込みを待つ水陸両用戦闘車・AAV−7
2009-6-15|HOME|