ミサイル原潜オハイオが沖縄に寄港
ホワイトビーチの沖合いに停泊するミサイル原潜オハイオ(2010.6.10 読者撮影)
6月10日、沖縄・ホワイトビーチ沖に米海軍の戦略原潜オハイオ(OHIO SSGN-726) が寄港していることが確認された。
オハイオは米国の核戦略体制のひとつである潜水艦発射弾道ミサイル型の原潜として1981年に就役していた。
その後、戦略兵器制限交渉などの結果、搭載していた長距離弾道ミサイルを下ろし、巡航ミサイル原潜として2006年2月に再就役して
いた。
しかし、米国の核戦略体制の変遷の中で搭載していた巡航ミサイル「トマホーク」の退役が進み、搭載するミサイルがなくなっていた。
その後、ミサイル格納庫の広大なスペースを利用して海軍特殊作戦部隊SEALs のプラットフォームとして再改装されていたようだ。
今回も甲板にSEALs 運搬用のDDS(ドライ・デッキ・シェルター)を搭載していた。
核兵器の持ち込み密約が明らかになった3月以降、かつて戦略核兵器を搭載していた原潜が日本の港に寄港したのは初めてだ。現在は核
兵器を搭載していないものとは思われる(ただし確認は常に必要だ)が、市民感情へ挑戦であるとも考えられる。
韓国海軍の哨戒艦が爆発・沈没した事件で朝鮮半島情勢が緊張する中、6月8日には佐世保に原潜アッシュビルも寄港した。オハイオの
寄港も関連した動きと思われる。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)
2010-6-11|HOME|