オスプレイ、米本土から岩国へ
サンディエゴ港と、ミラマー海兵隊基地。緑のマークはグリーン・リッジの停泊位置
(オスプレイの西海岸配備前の環境影響評価書の図を使用)
オスプレイを普天間基地に配備するという「接受国通報」を米国が行ったのが6月29日、その翌朝の30日5時ころ、自動車運搬船グリーン・リッジがサン・ディエゴ港に入った。接岸した埠頭は
海軍航空基地ノース・アイランドのはずれだった。(時間はすべて日本時間)
海兵隊航空計画によれば、普天間に配備予定のオスプレイの飛行隊2つは、カリフォルニア州ミラマー基地に所属している。ミラマー基地はサン・ディエゴから北、約15キロメートルにある。
日本への積出港はサン・ディエゴに絞られていた。
接受国通報の少し前からサン・ディエゴの貨物船の出入りに注目していたが、大型貨物船の動きはグリーン・リッジだけだった。
広いサン・ディエゴ港の中でノース・アイランドの近くに接岸したのは、ミラマーからノース・アイランドまで飛行したオスプレイを積み込むためとみられる。
グリーン・リッジは1日24時ころサン・ディエゴを出港、次の寄港地ハワイ・バーバースポイントに向かった。この船は大圏コースをたどれば2週間で太平洋を横断する。2012年に入って極東の
米軍基地と米西海岸を巡回するコースをたどるようになった。民間の車も運ぶが、例えば米本土から韓国や沖縄に軍用車両を運ぶ仕事もしている。
巡回航路の中での寄港地はプサン、那覇軍港、横浜ノースドックが常連だ。岩国基地は滑走路沖合移設の際に水深13メートルの岸壁も整備していて、すでにこの岸壁には大型自動車運搬船も着岸
した実績がある。
今回の航海では、寄港地とその寄港順次第だが、7月末までには岩国に着くことは間違いないとみられる。
(RIMPEACE編集部)
横浜港北部を占める米軍基地ノースドックの先端部に停泊する自動車運搬船グリーン・リッジ(2012.5.21 撮影)
2012-7-3|HOME|