やっと1機目の整備が終わった木更津オスプレイ


木更津のオスプレイ整備基盤の見通しがわるくなった。K格納庫前に駐機するオスプレイらしきシルエットもかすんでいる(19.3.1 頼 撮影)

「木更津駐屯地における1機目のMV-22オスプレイの定期機体整備については、3月1日(金曜)試験飛行が終了し、整備が完了した。今後、同機体は、3月2日(土曜)以降、帰投予定である。」
3月1日に北関東防衛局から木更津市に情報提供された。

2年かかって、やっと1号機の整備が終わったという。この初号機整備が始まる前に防衛省は、初号機の定期機体整備について「富士重工業株式会社の整備要員が習熟する時間を考慮し、2月1日 (水曜)から9月上旬まで実施される」と言っていた。約7か月かかる、と言っていた整備が3倍以上の時間がかかった。

「木更津駐屯地における日米オスプレイの共通整備基盤について」の中で、防衛省は「1機あたりの整備工期は、3〜4か月程度」としている。整備要員が習熟すれば、つまり2号機からは 3〜4か月程度に1機、整備が終わる、という言い方だった。

2号機は2018年6月26日から定期整備が開始される、と木更津市に防衛省から連絡が入ったのが、その4日前だった。2号機もまだ試験飛行をおこなうこともなく、8か月以上格納庫の中に こもったままだ。
オスプレイの木更津での整備は、初号機だけがもたついているのではないようだ。

整備体制が整わないことが引き金になったのか、木更津でのオスプレイ整備を仕切り直ししようという動きが進んでいる。米軍のオスプレイ整備企業募集に向けた公告は、スバル以外の企業が 木更津以外の場所で米軍のオスプレイを整備する可能性を排除していない。

日米オスプレイの整備基盤創出が、木更津への陸自オスプレイの一時配備を後押しするものだった。その「基盤」がぐらついている。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


オスプレイ整備の具体的な内容より(木更津駐屯地における日米オスプレイの共通整備基盤について、防衛装備庁、2015年11月)


2019-3-2|HOME|