那覇軍港に深海作業支援船寄港


那覇軍港に寄港した深海作業支援船ファン・ゴッホ。大きなヘリパッドが帽子のようにかぶさっている


那覇軍港のふ頭で巨大な150トンクレーンを動かしているファン・ゴッホ(2019.4.17 読者撮影)

4月15日、深海作業支援船ファン・ゴッホが那覇軍港に寄港した。

Baird Maritime "Vessel Review" によれば、シンガポールの深海作業会社が所有する1万トンクラスの深海作業船。中国の招商局重工(Shenzhen)有限公司で建造された。船籍はバハマ。

18人が深度300メートルで作業できる潜水システムを備えているほか、無人探査機(ROV)と、深度3000メートルの海中で作動する150トンクレーンも装備している。この装置は 海底油井の建設の際に用いられる。

この船はなぜ米軍基地の那覇軍港にやってきたのだろうか?

岩屋防衛相が、日本時間の20日未明にペンタゴンで、F35A墜落事故に関して国防長官代行と会談した。「岩屋氏は会談後、米側が墜落現場である青森県沖の太平洋に深海捜索船を派遣するこ とを記者団に明らかにした。」(19.4.20 共同通信)

米国が青森県沖に派遣する深海捜索船がファン・ゴッホだとみて間違いないだろう。墜落場所は1500メートルの深さだという。ファン・ゴッホの装備なら、発見された機体を引き上げること も可能なのだろう。

自衛隊の起こした事故に、米軍が偵察機を送り、深海作業船を送り込んでくる。米軍が新規開発した機密の塊の機体が中国やロシアの手に渡るのをなんとしても阻止し、自国で確保するのが戦略的な 目標となっているのだろう。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


2019-4-20|HOME|