普天間でCH53Dヘリ墜落、ついに起きた大事故



97年3月に撮影した普天間基地。後方右の建物が沖縄国際大学



墜落ヘリと同型のCH53Dが、基地の東側を2機編隊で回って、タッチアンドゴーを行っていた(04.6.16撮影)

8月13日午後、普天間基地のヘリが墜落事故を起こした。軍用機は落ちるものだ。しかし、それが市街地に落ちたのは、基地撤去を進めてこなかった国の怠慢が大きな原因だ。乗組員以外の負傷者が出なかったのが奇跡的なことだ。2度と繰り返してはならない、という言葉は、実は普天間基地から2度と飛ばしてはならないということと同義だ。それほどこの基地の危険性は高い。

墜落現場付近の写真は、現地から届き次第掲載する予定だ。
このページでは、CH53Dという古いヘリがまだ飛んでいることに注目したい。

米軍最大のヘリといわれるCH53大型輸送ヘリは、D型とその改良強化型のE型がある。普天間にはこれまでE型の部隊が交代で配備されてきた。岩国基地にはD型が配備されている。

この4月以降、岩国基地からCH53Dの姿が消えていった。そして普天間にD型が増え出した。改良型のE型は、普天間からだんだん姿を消していった。米軍の発表はないが、陸上部隊が大規模に貼りついているアフガンやイラクで大型ヘリの需要が増して、E型がそちらにシフトした可能性が高い。その穴を岩国にいたD型が埋めた、ということだ。今は普天間のCH53は全てD型に置き換わっている、とウォッチャーが話している。

事故は普天間で起きた。しかしこの墜落事故はどの基地で起きても不思議ではない。安易な飛行再開は、普天間基地周辺住民の恐怖を拡大するだけではない。全国の基地周辺住民にかかわる問題だ。

(RIMPEACE編集部)


巨大軍用輸送機C5ギャラクシーに積みこまれるCH53(嘉手納基地、04.8.3撮影)


'2004-8-14|HOME|