木更津の米軍オスプレイ・メンテ、仕切り直し 新局面(1)

オスプレイメンテ契約概要 明らかに

普天間に配備されている海兵隊オスプレイMV−22の分解整備契約に「興味を示した」企業を対象に、契約説明会(Industry Day)が 2月20日に厚木基地内で開かれた。現在木更津基地で行われている整備契約の後継者を選ぶ流れの中で、契約内容の大筋を米軍が説明し、 企業からの質問に答える会だ。

参加したのは、現行契約者のスバルのほか、日本飛行機(NIPPI)、大韓航空(KAL)、エリクソン、ベル・ボーイングの計5グループだ。エリクソン社はS−64クレーンヘリの製造・ 運用会社でオレゴン州に本社がある。ベル・ボーイングはオスプレイの製造企業体だ。スバル、NIPPI、KALは西太平洋艦隊即応センターの担当エリア内で、軍用機のオーバーホール 実施中だ。(下図参照)

契約の大筋は、複数の契約獲得者、価格固定契約、定期のデポレベルのメンテと修理、不定期のメンテと修理、契約期間は原則10年以内。契約者の評価は、過去の実績、技術的なリスク、 技術力、価格をポイント化して判断。割り当てポイントはこの順に低くなる。技術的に十分ならば価格の低いほうを選ぶ、というものではない。

提案要求(RFP)は2019年9月〜10月、契約者が決まるのは1年後の2020年9月〜10月と想定している。契約開始は2020年9月〜10月で、移行期間はオスプレイのデポレベルのメンテナンスが 未経験の場合で6−12か月、経験のある場合は短縮される。

オスプレイが離発着するためのヘリポート、整備を行う建物については、その仕様と、契約応募者が自分たちで手配するという条件は、昨年12月20日の公告内容と同じだ。(続く)

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


西太平洋艦隊即応センター作成の、メンテナンス契約企業・地域図(2019.2.20 Industry Day 資料より)


2019-3-16|HOME|