木更津の米軍オスプレイ・メンテ、仕切り直し 新局面(3)

普天間オスプレイの年間メンテ機数半減。年間2機に

普天間のオスプレイのメンテ契約募集の流れは、12月の勧誘公告(Solicitation)から始まった。この中で、普天間配備のオスプレイ・メンテナンスは年間5〜9機とされていた。
ところが、2月に行われた説明会(Industry Day)では2〜4機で、6〜8機まで増えることもある、と変わった。

第1海兵航空群の説明のあとで、説明会に参加した会社の中から質問が出た。
(問)要求は5年で10機のメンテナンスだ。なぜ24機全部がメンテを受けないのか。一度に4機メンテを行う余地、とは何を意味するのか?

(答)全てのオスプレイが、定期メンテナンスが必要となる飛行時間を記録するわけではない。海兵隊が飛行頻度を上げれば、我々は新たな機体が必要になる。今はまだ、4機同時にメンテを行 うような時ではない。しかし将来、このような必要性が出てくる可能性はある。

5年間で予定通りの飛行時間を飛ぶのは、24機のうちの10機、つまり半分以下、ということだ。

「米海兵隊のオスプレイは、使用部隊で行う日々の点検や、整備部隊で行う予防点検のほか、5年に1度程度の間隔で整備企業に外注して行う分解点検、いわゆる定期機体整備が必要であり、木更津 駐屯地で実施するのは、この定期機体整備となる。」(2015.11.5 木更津市長への防衛省の説明 より)
普通にオスプレイが飛んでいれば5年程度で定期機体整備(メンテ)が必要な飛行時間をマークする、というのが防衛側の説明の前提になっている。ところが実態はそうでもなかったようだ。

普天間のオスプレイは半数以上が、普通の飛び方ができていなかった。その原因で一番大きいのが機体の不調だろう。2か月も3か月も格納庫に入ったままの機体は、どんどん飛行時間が「基準値」 からはなれていく。

オスプレイが修理しにくい、修理に時間がかかるから、当初予定していた飛行時間を稼げなかった。そのため、メンテナンス(定期機体整備)が必要な機体数が半減して、外注する年間整備機数も 当初の半分になった、のではないか。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


普天間基地に並ぶオスプレイ(2014.6.12 頼 撮影)


2019-3-17|HOME|