安部墜落オスプレイの事故報告書を読む(1)
事故機オスプレイの飛行計画経路(普天間配備レビューの低空飛行訓練ルート・パープルの図を使用)
2016年12月13日に沖縄県名護市安部の海岸に墜落したオスプレイの事故報告書が公表されたのは、9ヶ月後の9月11日だった。読み込んでみたが、事故機がどんなルートを飛んでいたか
、詳しいことは書かれていなかった。低空飛行訓練をどこで行ったのか、全く触れられていなかった。
本文だけ読んでもらちが明かないので、本文同様墨塗りが激しい付属資料の飛行計画データから、事故機の行動を探った。
計画では事故機は、17時50分ころ普天間基地を離陸(実際の離陸は約30分後の18時17分)、沖縄本島の東を北上し、徳之島の東端をかすめて東シナ海側に出て奄美大島に西から
接近、奄美低空飛行訓練ルートを反時計回りに2周する。2周で約26分の飛行のあと、往路を戻り中部訓練場で40分間夜間着陸訓練を繰り返し、本島の東海域に出て給油機とランデブ
ーして北東向きに飛行し空中給油訓練を行う。1時間後に訓練を終えて普天間基地にアプローチ、離陸後4時間10分ほどで普天間帰投という訓練計画だった。
報告書の本文を読むと、低空飛行訓練、夜間着陸訓練、そして空中給油訓練を始めるまでは、30分の遅れ以外はほぼ予定通りに飛行計画をこなしていたとみられる。(続く)
(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)
2017-10-24|HOME|