再度問う、オスプレイの危険性−5

新型ティルトローター機、開発終盤に

「防災に役立ちますよ」「急患輸送にオスプレイがあれば」 耐空証明も取れない軍用機が飛び回る危険性をカモフラージュするためにささやかれている「甘言」だ。
耐空証明を取得したティルトローター機が飛行を開始すれば、オスプレイへの抵抗を取り除くための「甘言」も効かなくなる。

オスプレイはダメだから、こちらの機体にしよう、という宣伝ではない。現状ではティルトローター機はオスプレイしかない。そのために目立たなかった(もしくは隠そうとしていた)オスプレイ の欠陥が、別のティルトローター機の開発がすすむにつれて明らかになってきた。

民間仕様のティルト・ローター機が現在開発中だ。イタリアのヘリコプター会社アグスタウェストランド社が開発しているAW609という機体だ。
アグスタウェストランドは、海自にMCH101掃海ヘリなどを納入している。

AW609は、オスプレイの製造会社ベルとアグスタウェストランドが共同で開発、その後アグスタウェストランドが単独で開発を進めている機体。初の民間用のティルト・ローター機で、開発が 最終段階に達したところだ。

同社の心積もりでは、FAAのパワード・リフトのカテゴリーで耐空証明をとって、2017年末か2018年初めに完成した1号機を顧客に渡すスケジュールを組んでいる。(Aviation Week 2014.2.25)

オスプレイを下敷きに開発されているAW609の特徴は、機体が小さく、乗客が最大9人と少ないこと、機内が与圧されていて雲の上の飛行ができること、そして各国で耐空証明の取得を本気で 考えていることなどだ。
同社のウェブサイトに掲載されているAW609のテクニカル・データは以下の通り。


(RIMPEACE編集部)


巡航試験飛行中のAW609 (アグスタウェストランド社のウェブページより)


2014-11-26|HOME|