シリーズ・沖縄の基地を視る(121)

那覇軍港にチャーター調査船「かいゆう」


6月18日、那覇軍港に入港した海洋調査船「かいゆう」


19日には民間埠頭に移動していた「かいゆう」。軍港埠頭に停泊しているのはグリーン・デール

6月18日朝、OOCの海洋調査船「かいゆう」が那覇軍港に停泊していた。この船は、米軍業務でチャーターされてこの日に戻ってきた、 と考えられる。
翌19日朝には「かいゆう」は向かいの民間埠頭に移動して、後部甲板の清掃などが行われていた。米軍の業務が終わったということだ。

3月末に公表されたFBOのページに、フィリピン海での調査船チャーター契約募集のRFPが載っていた。2隻は那覇軍港を起点・終点と して2週間強の拘束期間で、作業場所は沖縄の南東約300海里のフィリピン海となっている。1隻の終了日が6月17日、もう1隻が 6月19日となっているから、「かいゆう」がこのチャーター契約を獲得した船であることは間違いない。

業務内容の説明はFBOの募集要項にはほとんど載っていない。ただ海軍システムコマンドのIWS5A担当責任者の業務を支援する、と なっている。
IWS5A(Integrated Warfare Systems 5A)は、信号解析とソナーが主要な任務だ。沖縄の南東300海里の地点で、「かいゆう」は ソナーが拾うデータ解析のために必要な基礎情報収集を支援していた、と考えられる。

実際の音響データ収集・解析に当たる音響測定艦の作戦行動中の前進拠点は那覇軍港になっている。それだけでなく、基礎情報収集の拠点 としても那覇軍港が機能しているといえる。

(RIMPEACE編集部)


フィリピン海での調査船チャーター契約を公募するFBOのページ


2009-6-23|HOME|