シリーズ・沖縄の基地を視る(137)

普天間基地での空中給油機の離発着


右にバンクして普天間基地にアプローチするKC135空中給油機


普天間基地でタッチアンドゴーを行った後に上昇するKC135(09.12.14 嘉手納道の駅から撮影)

鳩山首相が普天間代替は「辺野古以外を模索する」と表明したのが12月15日。その前日の14日、嘉手納の大型空中給油機KC135 が1時間ほど普天間基地でタッチアンドゴーを行った。
「年に1、2度来るか来ないかの機種」(宜野湾市基地渉外課)という「空飛ぶ燃料スタンド」がなぜこの時期に普天間で訓練を行った のか。

普天間基地の危険性を早急になくすためには、辺野古に移すのが最善だ、と主張する人たちがいる。キャンプ・シュワブに建設しようとして その前段のアセスさえまともに行われない辺野古への新基地建設が、早急に進むわけがない。

普天間基地の危険性を強調しその解決を急ぐことが、なぜか辺野古への新基地建設を進める根拠になったような論調がはびこる中で、 逆に現在も待ったなしで存在し続ける普天間基地の危険除去の切実性が忘れられている。
ヘリ墜落事故の後、普天間のヘリの旋回ルートが基地の中に納まっていたのが、いつのまにか大きくはみ出して住宅の真上を繰り返し飛ん でいる。
ジェット戦闘機の飛来はしょっちゅうだ。

米軍のベクトルは、危険性を増大させる方向に向いている。そんな中で、普天間ではめったに無いKC135空中給油機のタッチアンド ゴー訓練が行われた。
普天間基地の危険性をさらに拡大することで、辺野古への基地建設のレールに乗ることを日本の新政権に迫るがごとき手法は、マッチポン プといわれても仕方が無いものだ。

普天間基地所属の空中給油機KC130は、普天間をベースに飛行を繰り返している。上空から見ると、住宅が基地に向かって押し寄せて いるようにさえ見える、その上を給油機が、軍用ヘリが飛び交う危険性は、即時に除去しなければならない。

(RIMPEACE編集部)


普天間基地に着陸する同基地所属のKC130空中給油機(09.12.18 撮影)


上空から見ると、住宅が普天間基地を囲んでいることがよく分かる(08.9.7 撮影)


2009-12-20|HOME|