シリーズ・沖縄の基地を視る(147)

嘉手納に集まっている電子偵察機



相次いで嘉手納に着陸するRC135U(上)とRC135V

嘉手納基地に大型電子偵察機が集結している。電子データを集めるRC135V/Wは嘉手納基地に交代で1機配備されているが、ミサイル 発射を追跡するRC135Sと、科学情報全般の収集を行うRC135Uという特化された機能の偵察機もそれぞれ1機、嘉手納に飛来して いる。

RC135SとRC135Uは、6月初めに嘉手納に到着した。韓国の哨戒艇が黄海で沈没した事件で、「北朝鮮のしわざ」と韓国が国連 安保理に提起したのが6月4日だった。朝鮮半島の緊張が一段アップする情勢に呼応した、大型電子偵察機の嘉手納飛来だった。

6月15日にはRC135UとRC135Vが飛行した。ともに東シナ海を北上したと推定される。飛行時間は6〜7時間だから、朝鮮半 島周辺を飛んだとしても、往復の時間を差し引くと滞在時間は5時間以内で、本格的な監視の態勢ではないといえる。
海軍の電子偵察機EP3も飛行していたが、こちらはU2とおなじで中国海軍の動きを追っているのではないだろうか。

嘉手納基地には、東アジアの国際関係が緊張すると必ずと言っていいほど大型の電子偵察機が飛来して、偵察飛行を繰り返す。米国の情報 収集の隠れた拠点となっている。

(RIMPEACE編集部)(2010.6.15 撮影)


NAVYの電子偵察機EP3も長時間の飛行を行っている


2010-6-16|HOME|