シリーズ・沖縄の基地を視る(149)

嘉手納のF15、こんな離陸はひどい!



アフターバーナーの炎を曳いて嘉手納基地の滑走路23Rから離陸するF15戦闘機(2010.6.16 撮影)

普通に離陸しても十分やかましいF15だが、嘉手納町の住宅区域側の滑走路を使いアフターバーナーを焚いて離陸するときの騒音たるや 半端なものではない。
アフターバーナーはジェットエンジンの推力を増すために、高温のジェット排気に、排気口付近でさらに燃料を噴射する装置だ。エンジン の推力が上がると言うことは、発生する音のエネルギーも上がるということだ。いきなりバリバリという音に驚いて排気口を見ると、炎が 紡錘形に噴出している。

嘉手納を離陸するF15がみんなアフターバーナーを使うか、と言えばそうではない。使うほうが少数派だ。
アフターバーナーを使えば離陸距離が短くなる。しかし3700メートルの滑走路を持つ嘉手納基地であえて離陸距離を短くする必要が あるのか、首をひねってしまう。
住宅地側の滑走路を戦闘機の離陸に使わない、というのは周辺住民のささやか過ぎる希望だが、それも無視した上にアフターバーナーを 必要も無いのに焚くのは、軍の運用という隠れ蓑を使って、周辺住民を騒音地獄におとすものだ。

2本ある並行滑走路のうち、住宅地側の23R、05Lではアフターバーナーを使わない、という規則を第18航空団はなぜ制定できない のだろうか?

(RIMPEACE編集部)


嘉手納の滑走路23Lに着陸直前のF15(2010.6.18 撮影)


2010-6-22|HOME|