辺野古崎沖の無人島の生物たち
辺野古崎の沖、リーフの中に長島、平島の2つの無人島がある。どんな工法でも海を埋め立てて飛行場などを造れば、確実
に海は死に、これらの無人島の生物たちも壊滅的な影響を受ける。
8月15日、辺野古のテント村のボートで2つの島に行った。島の周辺には、カヌチャベイ・リゾートから来て海遊びを楽しむ人たちや、
目と鼻の先のキャンプ・シュワブから遊びに来たオフの海兵隊員やその家族がたくさんいた。
長島に上陸して灯台まで登っている最中、足元からガサガサという音。こわごわ振り返ったら大きなヤドカリと見間違う青色がかったカニ
がいた。大きさは20センチくらいか。
ヤシガニに違いない、と思ったが、暗くて写真も撮りにくい。3回シャッターを押す間に、ガサガサと茂みに消えてしまった。
ヤシガニなら、日本でも絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)に指定されている。いきなり珍しいのに出っくわしたものだ。
長島の波打ち際。ピョンピョン跳んでいる透き通ったようなコザカナがいた。トビハゼの仲間のミナミトビハゼ、沖縄での呼び名は
「トントンミー」
谷津干潟などで見かけるトビハゼは泥の上をノソノソと動いているが、こちらは垂直系の動き。波が打ち寄せる勢いにのってジャンプして
垂直の岩壁に吸いつく。失敗して海に落ちても、また次のヤツが波に乗ってきてピョンピョン飛びつく。見ていて飽きない。
辺野古のリーフの上を飛び回っているアジサシが、平島のガケの上で営巣していた。驚かせないように大回りして、船長さんが入り江に
船を入れた。キャンプ・シュワブの建物や通信用のタワーがすぐそばに見える。
コアジサシより一回り大きいアジサシだが、形は相似形。一番わかりやすいのはクチバシの色の違いか。コアジサシが黄色いのに対して
アジサシのクチバシは黒い。
巣のすぐそばでじっとしているアジサシは、時折羽を広げて口を開けて、何かアピールをしていた。
(RIMPEACE編集部)(生物の写真は 2010.8.15 撮影)
上空から見たキャンプ・シュワブ、辺野古崎と長島(右)、平島(左)(2010.6.19 撮影)
2010-9-9|HOME|