シリーズ・沖縄の基地を視る(178)

タグ・バージ統合船、那覇軍港に居座る



那覇軍港に停泊するストロング/マリナー(11.12.11 撮影)

一見大型の貨物船にみえるストロング/マリナーが、那覇軍港岸壁に停泊している。
大きな船体の大部分はマリナーという名前のバージだ。動力装置はついていない。この超大型バージを動かすのがストロングという名前のタグボートだ。
バージ・タグ統合船というこの船は、速度は遅いが運行コストは安いという特徴がある。
 
この船が最近、那覇軍港に出入りすることが多い。
オーストラリアで行われたタリスマン・セイバー演習で使う海兵隊の資材を沖縄から往復運んだのがこの船だった。またフィリピンでの演習の際に、那覇 軍港に集積された海兵隊の車両やコンテナなどを運び、海兵隊の基地がある岩国へも那覇から向かっている。
 
11月中旬に岩国で海兵隊の物資を降ろしたストロング/マリナーは、再び那覇軍港にやってきて動きを止めた。11月末に2日ほど出ていただけで、あとは ずっと那覇軍港にいる。
次の輸送の仕事が入るまで那覇軍港に居座るようだ。

民間の船が軍港に長く停泊しているのは、軍の仕事が継続中であることが多い。または1年間くらいの期間でチャーターが決っていることもありうる。
沖縄海兵隊の移動のために長期間チャーターされていて、那覇軍港が準母港としているウェストパック・エクスプレスと、停泊スタイルが似てきている。
ウェストパック・エクスプレスでは足りない大規模な部隊の移動のために、ストロング/マリナーを控えさせているのだろうか。

(RIMPEACE編集部)


2011-12-12|HOME|