シリーズ・沖縄の基地を視る(181)

沖縄米軍燃料輸送ルートの北部シフト


大きな屋根つきの燃料積み込みサイトが3つ並ぶタンクファーム(2011.12.16 撮影)


足場がとれたばかりのタンクローリー用のスタンド(11.12.13 撮影)

海兵隊基地キャンプ・コートニーに隣接し、金武湾に面した陸軍貯油施設のタンクファームに、タンクローリーに燃料を積み込む 屋根つきの給油スタンドが整備されている。この夏には建築中だったが、12月には完成した建物が3つ並んでいるのが確認された。

金武タンクファームからパイプラインで嘉手納基地、普天間基地に燃料が送られている。このパイプラインの起点で、トラックによる燃料 輸送のための施設の整備が進められている。
施設整備の目的は何だろうか?

軍事エネルギー支援センターが主催した「世界エネルギー会議」に向けて太平洋軍事エネルギー支援センターが用意したレジュメ(200 6年4月)には、「普天間がシュワブに置き換えられるので、普天間へのパイプラインがなくなる代わりにトラックに燃料を積み込むスタ ンドを建設する」と記されている。

金武タンクファームの屋根つき給油スタンド整備は、嘉手納や普天間に送る燃料をパイプライン輸送からトラック輸送に置き換えるためで はない。タンクローリーによる金武湾タンクファームから本島北部のキャンプ・シュワブ方面への燃料輸送を増やすための施設整備と見ら れる。
普天間基地の辺野古への移設を見据えた動きだ。

(RIMPEACE編集部)


建設途中の燃料積み込みスタンド (11.6.13 撮影)


太平洋軍事エネルギー支援センターのレジュメの一部


2011-12-29|HOME|