シリーズ・沖縄の基地を視る(38)

ヘリ空母エセックス、ホワイトビーチに戻る


ホワイトビーチの海軍桟橋に着いた強襲揚陸艦エセックス。海兵隊員が続々と下りてきた(06.3.11 撮影)

およそ50日ぶりにエセックスがホワイトビーチに姿を見せた。3月11日午前9時過ぎにホワイトビーチ沖に姿をあらわしたエセックスは、タグに曳かれてゆっくりと近づいて10時半に海軍桟橋に接岸した。

エセックスは1月20日にホワイトビーチを出港した。グアムで行われる31MEUの都市型戦闘訓練のために、多量の車両と海兵隊員を船腹に収めて出ていった。
揚陸艦ジュノーとフォートマッケンリーも、ホワイトビーチで155ミリ榴弾砲などを積みこみエセックスの後を追った。

グアム沖に展開した揚陸艦隊のうちエセックスとフォートマッケンリーは佐世保に戻り、エセックスはまたすぐに出港した。またフォートマッケンリーに代わりハーパーズフェリーがエセックスとともにグアム沖に向かった。

グアムでの演習を終えた海兵隊と装備を積んだ揚陸艦隊は米比合同演習バリカタンに参加するためにフィリピンに向かい、2月17日にはスービックに到着、横須賀の駆逐艦カーティス・ウィルバーと合流した。

しかし、レイテ島で地すべり災害が発生すると、救援要員の海兵隊やヘリを積んでレイテ沖に向かい、救援活動の終息とバリカタン演習の終了をもってフィリピンを離れた。
カーティス・ウィルバーは横須賀に帰還、揚陸艦隊のうちのジュノーが3月8日にホワイトビーチに一時寄港した。そして11日のエセックスのホワイトビーチ入港とつながる。
11日午後にはさらに揚陸艦ハーパーズフェリーがホワイトビーチの陸軍桟橋に入港している。

入港したエセックスの飛行甲板にはAH1,UH1,CH53E,MH60,ハリアーが各1機、CH46が3機固定されている。
任務航海の終わりにヘリ空母がホワイトビーチに寄港するときは、通常海兵隊のヘリやハリアーは全部飛ばせて、HH60が2機載っているだけだ。今回も大部分のヘリは普天間に、ハリアーも嘉手納に降りているから、大掛かりな演習は終了したと見ていい。
搭載航空機をほんの少しづつ艦に残しているのは、佐世保に戻る前に小規模な訓練を行うということなのだろうか。

(RIMPEACE編集部)



エセックスの甲板には、なぜか搭載機種全てが少しづつ固定されていた。(3月11日 撮影)


'2006-3-11|HOME|