シリーズ・沖縄の基地を視る(48)

ホワイトビーチの常駐艦は「ミサイル回収艇」


漁船に産毛が生えたような船だが、ミサイル回収艇に分類されるNAVYの船「シー・ドッグ」だ(06.9.12 撮影)


台風避難のために動きを見せた「シー・ドッグ」。出港後、南の方向に向かった。(06.9.13 撮影)

ホワイトビーチを見下ろすと、大体半々の割合で停泊している船がある。これまでは作業船だと思い、ノーマークだったが、実は空軍の訓練を補助するミサイル回収艇(Missile Retriever)だった。
船首に大きく書いてあるのはMR−05という記号で、MRは海軍の艦種を示す記号には無い。
空軍のために造られて、海軍に96年に移管されたのだそうだ。ブリッジの横に船名の "Sea Dog" というプレートがかけられている。

ノーマン・ポルマー氏の "The Naval Institute Guide to the Ships and Aircraft of the U.S. Fleet" によれば、この回収船の任務は訓練用ミサイルの回収ということだ。
米海軍のページの中では、ミサイル・ドローンの回収となっている。ミサイルの標的機を回収する、ということなのだろう。

前掲の "The Naval Institute Guide ..." によれば、この種の船は2隻しか無く、"Sea Dog" は嘉手納基地で、もう1隻の名無し・記号のみの船はポート・ヒューニーメで使われている。
嘉手納のF15のドローンを使った訓練が、ホテル・ホテル空域など沖縄の東側の空域で行われることが多いのだろう。東シナ海側の那覇軍港ではなく、太平洋側のホワイトビーチにこの「シー・ドッグ」が常駐しているのは、そのためではないだろうか。

(RIMPEACE編集部)


'2006-9-24|HOME|