シリーズ・沖縄の基地を視る(27)

やはりすさまじい、嘉手納F15の飛行


ローパスで通過するそばから、次のF15がアプローチ


滑走路の中央付近で右にひねるF15。排気口が向いた方向に爆音がたたきつけられる(05.11.14 撮影)

「中間報告」に「嘉手納基地をはじめ三沢基地や岩国基地といった米軍航空基地から他の軍用施設への訓練の分散」と盛り込まれた主眼が、嘉手納基地のF15の訓練分散であることは間違いない。
2ヶ月ぶりに見たF15戦闘機の嘉手納における飛行訓練は、やはりすさまじいものがあった。

戦闘機の訓練は、その訓練空域とセットだ。沖縄本島の四方を囲む広大な空域で行われているF15の訓練が、本土に近い別の空域に移された場合、米空軍にとっての使い勝手は悪くなるだろう。
岩国への艦載機の移転とセットにして考えれば、本土でのF15の訓練空域の割り当てはさらに窮屈なものになるかもしれない。

米軍が使いにくければ、訓練の分散は形式的なものになる。「訓練の分散に注意を払う」という中途半端な表現では、イザというときに空自の基地を自由に使うための慣熟訓練、という結果に終わりかねない。そうなれば、嘉手納基地周辺の爆音や事故の危険性は変わらないことになる。

(RIMPEACE編集部)


2機で編隊離陸するF15(05.11.15 撮影)


2005-11-28|HOME