PCBコンテナ、ジョンストン島へ?
4月28日の横浜市港湾局発表によれば、横浜ノースドックに5月1日に米軍チャーター船が出入りするとのこと。行き先はジョンストン島。どうもあやしい。PCB廃棄物入りのコンテナがノースドックに積まれている。30日間の臨時保管期限は近づいてきている。この船でPCBを積み出す可能性は非常に大きい。
横浜市港湾局の発表によれば、このチャーター船の動きは次の通り。
船 名 キカプー ベル (KICKAPOO BELLE)
船 種 貨物船
船 籍 フィリピン共和国
総トン数 14,449トン
接岸日時 平成12年5月1日 18:30 (予定)
接岸バース 横浜ノースドック Hバース
直前港 名古屋
出港予定 平成12年5月1日 22:00
直後地 ハワイ州 ジョンストン島
ジョンストン島には、米太平洋陸軍の化学部隊がいて、化学兵器の処理を担当している。
「絶海の孤島」で化学兵器処理の施設が完備しているという。処分地としては米軍にとって好適なのだ。
米環境保護庁(EPA)のJACADSのページ によれば、化学兵器は神経ガスとマスタードガスで、大部分が1971年に沖縄から運び込まれたものだという。1990年から処分がはじまり、1999年末までにジョンストン島に保管されている化学兵器の83%が処理された。米陸軍は2000年末までに全部の処理を終えたいとしている。
CIAの資料(World Factbook 1999) によれば、ジョンストン島には現地人はおらず、米軍人と軍と契約した民間人の合わせて約1200人がいるだけだ。硫黄島と同じで軍関係者のみの島なのだ。
相模補給廠に蓄積されていたPCBが米国内で処理されることに異存はない。ただし、その国内処理が何故これまでとられなかったのか、また3月23日にカナダに向けた船積みを許した日本政府の対応には大きな疑問があることを表明しておきたい。
それと、米本土には持ち込み禁止のPCBが,なぜジョンストン島ならば持ち込み可能なのかも理解できない点だ。
(金子ときお 相模原市議)
'2000-4-30|HOME|