相模補給廠のフォースプロバイダー、横浜から中東へ


APL SCOTLAND に積み込まれたフォースプロバイダーのコンテナ(赤いテントのマークつき)


本牧D突堤のAPLの埠頭に並ぶフォースプロバイダーのコンテナ

相模補給廠に備蓄されていたフォースプロバイダー(FP,ベースキャンプ・セット)が、10月6日に横浜港本牧埠頭から船積みされた。
シンボル・タワーから確認したコンテナの数は60個以上だった。550人規模の兵士を収容するテント・シティー1ユニット分が輸送される と見られる。

積み込まれた船はAPLスコットランド。APLの中東コース170Wのベースとなる船だ。このコースは、横浜を6日夜中に出て、インド 西岸、ペルシャ湾、パキスタン、紅海、スエズ運河方面をカバーする。途中で積み替えることがあるが、イラクの Umm Qasr には11月2日、 パキスタンのカラチには10月29日着予定だ。

フォースプロバイダーは、2002年9月、10月にも相模補給廠からアフガンに送られている。その後、補給廠に補充されたFPのセットのうち から、今回1セットが再び搬出された。
行き先はイラクか、それともアフガンか。

9月15日の米陸軍発表 "Army Brigade Deployment Changed to Afganistan in Early 2009" によれば、2009年1月にイラクに派遣される予定 だった第10山岳師団第3旅団が、行き先をアフガンに変更した。責任範囲の中にイラクとアフガンを持つ米中央軍の要求に従った、とのこと だ。米軍が今、イラクからアフガンに戦力をシフトしている現れの一つだ。

ゲイツ米国防長官は、来年春から夏にかけて、追加の3つの旅団戦闘チームがアフガニスタンに派遣できると上院軍事委員会で答えている (AMERICAN FORCE PRESS SERVICE,08.9.23)
兵士が増えれば、ミッションの合い間にベースキャンプで休息させるための設備も余計に必要になる。フォースプロバイダーはそのように 使われることが前提の装備だから、今回民間コンテナ船で運ばれるFPの行き先もイラクよりはアフガニスタンであると推定される。
カラチに陸揚げされ、空輸か陸送かは分からないが、来年1月までに増派部隊のためにアフガニスタンに運ぶというタイミングでの、相模 補給廠からの搬出なのだろう。

(RIMPEACE編集部)(写真は 08.10.6 撮影)


APLスコットランドに積み込み済みのFPと、埠頭で積み込みを待つFP


'2008-10-6|HOME|