戦闘指揮訓練センター建設現場

米軍・相模補給廠で爆弾処理の暴挙


焼夷弾が出てくる6日前のBCTC建設工事現場。地中から出てきたものが集められている(09.11.21 撮影)
 

12月4日午後4時 相模補給廠の戦闘指揮訓練センター建設現場で、米軍爆発物処理班による焼夷弾15発の爆破処理が行われ、 大音響が周囲3キロほどに響き、住民からの不安と安全確保の声が相次いだ。
住宅地の真中で危険な爆破処理を行うなど常識では考えられない暴挙。7日にはさらに60数発の処理を行うとの米軍の発表があったが、 住宅地の真ん中で、3キロ周囲の周辺住民に影響を与えるような爆弾の爆破処理、こうした暴挙は許されるものではない。
厳重に抗議するとともに、相模原市当局も抗議と中止を申し入れることを強く要請する。

また、工事現場からまだ何が出てくるかもわからない。米軍はただちに戦闘指揮訓練センターの建設工事を中止し、 現場の地下埋設物の調査を行い、周辺住民と現場従業員、日本人従業員の安全を確保すべきである。
  爆破処理など断じて行ってはならない。

   <経過>
 11月27日 戦闘指揮訓練センター工事現場で金属の筒が発見され、現場に赴いた米憲兵隊員が気分が悪くなる事故が発生した。 この金属筒を、米軍は沖縄に運び詳細な検査をおこなうとしていた。
 相模原市は調査結果の情報提供や工事の安全確保を申し入れた。

12月4日午後3時 米軍は突然 相模原警察署と南関東防衛局に現場で爆発物の爆破処理を行うと電話連絡、相模原市渉外課にも午後 3時20分に連絡してきた。

警察官3名が現場に到着した直後 午後4時に爆破処理が行われた。この時は15本の焼夷弾を横須賀の米海軍爆破処理班が作業にあた ったという。
相模原市の渉外課職員は、その場に向かったが間に合わなかった。

この爆発は突然の実施。市民への周知もなく、爆発の音響がひどく、現場近くのマンションや病院では窓ガラスが振動でブルブル震え、 茶箪笥の中の食器なども移動したという。
周辺ではマンションの住民などが驚いて外に飛び出し、不安いっぱいに様子を話し合う姿が多く見られたという。
基地の中でも状況は同じで、建物が振動し、びっくりした職員が多かったという。このような大音響、共振が出るとは事前に広報されて いなかった。

4日夜、キャンプ座間の在日米陸軍ローパ渉外部長が新聞社の代表取材に電話で応じ
「今回の爆破処理は15本をまとめて爆発処理した。やり方はプラスチック爆弾を筒にセットして、爆発させた。
  さらに、残っている60数本を、7日午前9時半から6回に分けて処理する」
と発言している。

(金子ときお・相模原市議、写真は編集部)


横須賀基地をパトロールする海軍爆発物処理班のボート。後は指揮艦ブルーリッジ(08.10.26 撮影)


2009-12-5|HOME|