ベースキャンプセットは米本国からの新規搬入



3月28日、ノースドックに停泊中の自動車運搬船グリーンポイント

「闇夜のカラス」みたいな写真で恐縮だが、ベースキャンプセット(フォースプロバイダー)を運んできたと見られるのは、この自動車輸送船グリーンポイントだ。3月28日に入港し、3月29日朝、川崎港に向けて出港した。直前の寄港地は、横浜市港湾局のページによればカナダだった。

コンテナ数百個を運べる大型貨物船は、同じグリーンポイントが1月中旬に入って以来皆無だ。30日にはコンテナや補助車両の一部がノースドック先端の埠頭で確認されているから、運び込んだのは3月28日入港のこの船に間違いないだろう。

太平洋を超えて運ばれて来たと見られるコンテナ群の一つに、下の写真のような文字が書かれていた。


左の写真の文字は、このベースキャンプセットが39番目のモジュールで、このモジュールは96個のコンテナで構成され、このコンテナは25番だ、ということを示している。(ちなみに、3個の小型コンテナが1台のトレーラーに載っていたが、25番、26番、27番の連番だった)
また、2004年2月というのは、このコンテナの中身がセットされた日付を示しているのだろう。

右の写真は、このセットが野営する兵士の生活支援システムであることを示している。さらに、コンテナの中身に有害物質の4フッ化エタンが含まれていることも警告している。フロンの一種で冷媒に用いられるから、このコンテナの中身はエアコンか冷蔵庫と推定される。

2002年9月の米陸軍最高幹部の会議で、フォースプロバイダーについて報告された。今後作られるものも含めて全部で36モジュールのうち35個が戦域に展開し、ひとつが訓練・試験用に米本土に配置される、となっていた。(35個のうちの6個が相模補給廠からアフガンに送られる、とも報告されている)
この写真で見る限り、その後さらにフォースプロバイダーのモジュールが追加され、39番めのモジュールが今、相模補給廠に運び込まれている。ノースドックに積まれているコンテナが200個超であることを確認した8日正午以前に、小型コンテナが百個以上運ばれているのは確実だから、96個からなるモジュールばかりだとすると、39番を含む3〜4モジュールが今回補給廠に搬入されることになる。
ノースドックに置かれているフォースプロバイダー用の補助車両が8台と4台の組み合わせなので、今回の搬入は4セットという可能性が大きいといえる。

(RIMPEACE編集部)


ノースドックから相模補給廠に向けて搬出されるベースキャンプセット(4月7日撮影)


2005-4-9|HOME