相模総合補給廠の軍用犬訓練施設について

相模原市議会でのやりとりと、その後


軍用犬の施設に表示された危険度マーク
 

昨年12月の相模原市議会本会議一般質 問で軍用犬訓練施設建設計画について「訓練施設ではないか、基地機能の強化ではないか」と質問した。
その時の小川勇夫市長の答弁は「相模総合補給廠の軍用犬訓練施設建設計画に関する御質問でございますが、本年10月に一部新聞に、補給廠内に 鉄筋コンクリートで囲いをつくる契約の募集が、ホームページ上で行われているが、同廠のマスタープランに位置づけられている射撃場の可能性があるとの報道がございました。このため、横浜防衛施設局に確認い たしましたところ、1、この施設は軍用犬の機能維持のためのものである、2、形状は1.5メートル四方のコンクリート製ボックスである、3、このボックスの中に火薬を置くが、起爆装置等をあらかじめ外すの で爆発はしない、4、このボックスの外側に高さ2メートルのコンクリート塀を設置する工事、ということで報道された内容とは異なるものでございました。」というもので基地機能の強化には当たらないとの市の認識であった。
市の認識は甘いという私の再質問に対する企画部長の答弁は以下の通り。
樋口企画部長答弁「軍用犬の施設についてでございますが、先ほど市長からも御答弁申し上げましたように、この施設につきましては、1.5メートル四方のボックスという大変小さな施設でありますし、既に訓 練を受けた軍用犬の機能維持を目的とした施設であるということと、それから、起爆装置や信管を外しておりますので、爆発するようなことはない、こういうふうな説明を受けておりますので、市民生活への影響や 基地返還への支障は少ないとの認識を持っております。このため、現時点では米軍に対する抗議等は予定はしておりません。ただ、その動向は注意をしてまいり、場合によりましては、抗議ですとか中止の要請とい うこともあり得るかとも思います。」

この施設がさきごろ完成し、8月末に見たときには、施設の入り口に爆発危険度1と火のマークが表示されていた(写真)。夜間でもこの施設は煌々と明かりが点けられている。市長が認識しているような簡単な施設ではないことは明らかだ。
そもそも、どこの弾薬庫でも、火薬などの爆発物と起爆装置は分離して保管する。起爆装置がはずされているから安全だ、というなら、火薬庫はすべて安全な施設になってしまう。なぜ高さ2メートルのコンクリート塀を設置するのか。この塀は、泥棒よけのためなのか、と言いたくなる。横浜防衛施設局の言うことを鵜のみにしないで、基地を抱える自治体として、危険に対する感性をもっと磨く必要があろう。今回の危険度の表示を元にきちんと抗議なり、撤去なりを行うよう市の取り組みを求めたい。

(相模原市議 金子ときお)

'2003-9-13|HOME|