相模補給廠に訓練支援センター建設へ B

 

EST2000という米軍兵士の訓練装置がある。Engagement Skills Trainer 2000 、つまり交戦技術訓練装置は、各地の訓練支援センタ ーに導入されている。
「EST2000は、この訓練センターの旗手とも言うべきだ。EST2000は、多数のレーンを持つコンピュータ化された射撃場だ。 現実の武器を使うが、弾丸は「電子の弾」になっている。シナリオで持って実際の戦闘状況を大型スクリーンに映し出す」
「米軍の兵士の個人装備の武器やチームで扱う武器のうち、11種が用意されている」(欧州米陸軍広報が 07.9.21付けで出したニュースより)

個人装備の銃などの武器の使用訓練は兵士一人ひとりが受ける。銃を実際に撃っていた訓練に比べ、さまざまな状況を「作り出し」、それに 対応する射撃訓練ができるところが、この装置のミソなのだろう。
EST2000はコンテナに収まる装置で、米軍兵士や同盟国の兵士の訓練のために、移動して現地で設置することができる。
もちろん、訓練支援センターの中に設置することができる。
07.9.21付けの陸軍ニュースによれば、バクダットの多国籍軍では、2007年7月からEST2000を導入している。

カンザス州の陸軍基地フォート・リリーに設置されている訓練支援センターは、近隣4州の兵士たちの訓練を担当する大きなセンターで、 訓練内容を紹介したカタログには、HEAT(ハンビーからの脱出訓練)やEST2000のほかにも、さまざまな訓練装置が紹介されて いる。
相模補給廠に建設予定の訓練支援センターは、そこまで大きなものではないが、陸軍兵士のスキルとして必須の射撃訓練や、アフガンなど に派遣される場合に、事前に必ず受けるHEATは、配置されると見て間違いないだろう。(続く)

(RIMPEACE編集部)


EST 2000 による訓練( Fort Riley Training support center catalog より)


2009-11-15|HOME|