相模補給廠に訓練支援センター建設へ C

 

ずいぶん昔のことになるが、相模補給廠のマスタープランのなかで射撃場の建設についての記述があった。補給廠の兵士の射撃訓練に使用 する、という理由がついていたと記憶する。
今回の訓練支援センター建設で、射撃訓練だけでなく、その他の訓練もカバーする施設が相模補給廠内にできることになる。
戦闘指揮訓練センター(BCTC)の建設で、相模補給廠の補給基地というこれまでの機能が大きく変化した。今回の訓練支援センター 建設で、補給基地プラス実戦訓練基地へ、という流れはさらに加速されることになる。

BCTCが相模補給廠に建設される、ということを聞いたときに感じた「なぜ? 陸軍も少ないのに」という疑問は、訓練支援センター という兵士の個々のスキルアップを担う施設の設置で、さらに大きくなった。
2つの訓練センターの設置で、相模補給廠は戦地に赴く兵士たちが、戦地の状況に応じた戦闘や指揮のスキルを高める場所となる。
今年4月のBCTC着工式に際し、キャンプ座間の陸軍広報室長は、BCTCの陸自との共同使用について明言した。
BCTCが米軍兵士の訓練だけではなく、中東に派兵される自衛隊の訓練をも視野に入れているのではないか、という疑問がさらに強め られた。

今回建設される訓練支援センターは、アフガンやイラクへの派遣が決まった兵士に、基本的な兵士としての能力を高めるための施設だ。 陸上自衛隊をさまざまな名目で中東に派遣する際のハードルを下げるために使うことが十分考えられる。
訓練基地化の流れとともに、自衛隊員の中東派遣を促す動きに、目を光らせなければならない。

(RIMPEACE編集部)


建設計画で触れられていた倉庫。武器庫というのが正確だ。( Fort Riley Training support center catalog より)


2009-11-15|HOME|