「純子の見聞録」元気ネットワーク2001年7月
6月議会の審査日程は一般質問が終わり、今は各常任委員会審査に入ったところです。
今回の私の一般質問は次の三点です。一つは佐世保市内に保管されているPCB廃棄物が行方不明になっている問題、一つは情緒障害児通級教室が不足している問題、最後にほぼ決定していたとはいえ、明確に確認したかった佐世保ミスコンテストの見直しの問題について行いました。それぞれに成果はあったように思うのですが、ミスコンだけが大きく報道されたのは少し残念で、不思議な事でした。
まだ会期中ではありますが、今議会中の興味深い出来事を二、三お伝えしたいと思います。一つは議会の傍聴が委員会傍聴を含め、毎日あっていることです。国政の影響でしょうか。これまでは全く傍聴者のいない日があったのですが、今回は違っています。乳飲み子を抱いた女性もおられ、少し愚図っている声が議場に響くのですが、これがまたおもしろい事に繋がればと密かに私は期待してしまいます。
次に少し変だと感じた事を一つ。ある議員さんの一般質問の冒頭での出来事。
佐世保市が主催するあるイベントの成功のお礼をお述べになったのですが、それに対して議場から拍手が起こったのです。これは一体何なのか私には理解出来ないことでした。これは私人として述べられた事なのか、議員として述べられた事なのか。議会として協力するという事であれば、なぜ彼がお礼を述べられるのか。議長の位置づけはどうなのか。それに対して議員が何の疑問を持たずに拍手をする事はどういう事なのか。変だと思う私が変なのか。少しくどくなりましたが、議会の古い体質と行政もそれに甘え節度なく馴れ合っている体質をそこに見たような気がしています。
まだまだお伝えしたい事は多々あるのですが、最後に一つ。今議会には多くの条例改正案が上程されています。その殆どは執行機関の付属機関である審議会等の委員の見直しです。それは当局提案という形にはなっていますが、実質的には議会側からの提案を受けたものです。全国的にその見直しは進んでいて、三権分立の立場からすると執行機関つまり行政側の諮問的機関に議員が参加するのはいかがなものかという事で、法で定められている五つを除いて議員をはずすという条例改正になっています。また新たに設けられる付属機関の設置条例として「佐世保市の教育を考える市民会議条例」が一つ上げられています。
この事に関して総務委員会では大変興味深い論議が行われています。この新たに設けられる付属機関の不要論?を展開される議員さんの理由は、一つには類似する既存の付属機関が機能していない事が問題である事。そして今一つは議会を空洞化する事になるといった事が大きな理由になっているように思います。一つ目の理由は私も大賛成であり、そもそも付属機関はおろか教育委員会が毎月の委員会に何をやっているのか分からないという事は問題であり、以前私はこの事を質問した事もあります。既存機関のあり方を今一度見直す事も重要な事だと考えています。もう一つの理由ですが、今回の多くの条例改正とも、やや矛盾しながら関連する事ですが、情報公開や市民参加が重要視される中で、議会のアイデンティティが揺らいでいる事を感じています。それはあくまでも議会側の問題であるように考えます。議会のアイデンティティの確立には議員の意識の問題ばかりではなく、議会の仕組みや位置づけを根本のところから見直さなければならない時期が来ているのではないかと思うのです。橋本純子(佐世保市議)