「純子の見聞録」元気ネットワーク2001年11月
今年度から決算審査の方法が変わりました。1つは決算特別委員会を設置せず、所管の常任委員会で審査するようになったことと、もう1点はこれまで12月議会で行われていた一般会計及び特別会計決算の時期が電算化が進み、早くなったことです。その効用は常任委員会所管事項であり、その詳細が把握出来ている(?)ことから審査の効率化が図れるということなのですが、予算と決算を同じメンバーが審査するということは厳格さにかける弊害も考えられます。しかし常任委員会任期は2年ですので、そのことは厳密に言えば1年だけの問題です。決算時期の問題も平成12年度決算が平成13年度9月議会になったとしてもすでに平成14年度の予算編成時期になっていますので、議会の意思がようやく平成14年度予算から反映されることもあり得ることになります。
今回の審査内容を少しご報告します。
私の所属する都市整備委員会では今回補助金について質疑が各部で交わされました。単独事業(市の独自の経費で任意に行う事業)においては不用額(予算に対して支出を要しなかった金額)が発生しているのに比して、補助事業(国の補助を受けて行う事業)において不用額がまったく出ていないのはおかしいという疑問です。経験豊かな先輩議員さんがその理由は分かっていながら、なぜあえて毎回聞かれるのか、私は不思議に思いながらその意図を測りかねていました。
先に成立した地方分権推進法において一定整理されたとはいえ依然として補助金については問題があります。そのひとつに交付手続きの複雑があり、そこに不用額が出ようものなら返還手続きにも相当の行政コストがかかってしまいます。全国3300の自治体が年度末に一斉に返還されても国のほうも困ってしまいます。ですから不用額が出ないように努力することになります。おかしな話です。
また大きな問題として自治体の自主的財政運営を阻害しがちな補助金がなぜ一般財源化されないのか。そこにも理由があります。そのことも良く分かっておられる先輩議員さんがどのような結論を出されるのか興味がありましたが、結局国の制度に係わることであり結論の出しようがありません。地方議会では限界があります。その改革に一番近い位置におられる大会派のその先輩議員さんにご尽力頂きたいところです。
さらにもう1点、審査中私は委員長から注意を受けていました。平成12年度の決算審査から逸脱しないようにという注意です。 平成12年度に行われた事業の成果を判断するためには、平成13年度にそのことがどう生かされたかに繋がるわけですが、それを突き詰めていくと決算審査からかけ離れていく可能性があることも確かです。私としては細心の注意を払ってやったように思いますし、他の議員さんにも明らかに決算審査事項ではないものもありましたが、私だけが象徴的に注意されたようで少しひがんでいます。私が女性で言い易かったからというのでなければよいのですが・・・・考えすぎでしょうか。
決算審査報告は閉会中の継続審査ですので12月定例会の冒頭で行われ、採決されることになります。
橋本純子(佐世保市議)