「純子の見聞録」元気ネットワーク2002年6月


「パブリックコメントを求める」

 3月29日、佐世保市清掃事業運営等審議会より「佐世保市の清掃事業運営並びに一般廃棄物の減量及び適正処理に関する基本事項について」の答申書が提出されました。5月10日にはその答申書の全文が佐世保市役所ホームページに掲載されていました。個別案件については初めての試みだと思いますが、市民の皆さんにパブリックコメントを求めています。ご存知だったでしょうか。

 わが市には平成8年に策定された目標年次を平成23年とする一般廃棄物処理基本計画があります。まだ策定からわずか5〜6年しか経過していません。しかし今回、あらたに基本計画策定に向けた基本的な考え方が諮問されていたようです。めまぐるしく変わる廃棄物関連法とも相まって既存の計画が殆ど役に立たなくなった状況ともいえますが、廃棄物行政そのものの考え方を循環型社会の実現に向けて、抜本的に転換しなければならない状況になっています。またこれまで、基本計画は15年間という長いスパンで策定されていましたが、今後もリサイクル関連法施行が予定されていることから10年計画にするよう答申では提言されています。  

 同審議会については時間の許す限り傍聴に出かけていますが、5月13日に開催された審議会の内容はごみの有料化を中心とするものでした。「ごみ有料化制度は、市民に新たに直接的な負担を求めることであり、その是非論も含め慎重な調査・研究が不可欠である。そこで本審議会としてもごみの減量化と費用の適正負担の視点から十分に研究・検討を行ったうえで、別途提言を行うものとする。」とされ、答申後、慎重な検討が今年中の結論を目処に続けられる予定のようです。その日の印象に残った意見に次のようなものがありました。有料化の目的を明確にすべき。ごみ減量のしくみが行政として用意されているのが前提。4R(注)の推進がこれまで積極的にやられてきたか。佐世保の実情にあった佐世保方式と言われる仕組みづくりを考えるべき等々。今後の結論に注目したいと思います。    

 一般廃棄物処理計画基本計画は、言うまでもなくわが市の今後10年の廃棄物行政の中心をなすものです。10年間の将来計画として十分耐えられるものであってほしいと考えます。答申は基本理念を初め、ごみの排出から収集・運搬、中間処理、最終処分までのシステムまた計画の確実な進行管理、行政評価、情報公開と全般に及ぶものです。ぜひとも答申書をご一読の上パブリックコメントにご応募をと言いたいところですが、残念なことにこのメッセージが届くころには応募が締め切られているようです。インターネットが普及しつつあると言えども他の広報もあってしかるべきと思いますが、私が確認できてないだけで答申書は他の方法で公開されていたのでしょうか?。   

 

*注:「4R」とは、リデュース(使わない)、リフューズ(断る)、リサイクル(再利用)、リユース(再使用)のこと

橋本純子(佐世保市議)

 

2002-6-9|HOME|