「純子の見聞録」元気ネットワーク2003年7月


「第15回統一自治体選挙の結果について 」

 1947年、わが国においてはじめて女性の参政権が認められました。そして統一 自治体選挙としては今年が15回目となります。

 第15回統一自治体選挙における女性の政治への進出状況は、ほとんど進展がなかっ たというのがマスコミを含めた大方の見方となっています。 わが街佐世保市の状況 は、私を含め6名が立候補し惜しくも2名の方が落選するという結果でした。しか し、立候補者数、当選者数とも過去最多であったという点において歴史的意義は大き いと考えます。また個人的には無所属市民派選挙を成功させることが出来、今後にむ けた変化の兆しを感じています。

 全国的な女性の進出状況については、毎回「財団法人・市川房枝記念会」が調査結 果を公表しています。まだ中間的結果報告の段階ですが、今回の選挙において都道府 県議会、市区議会においては立候補者数、当選者数ともに過去最多、町村議会では当 選者数及び当選者比率(立候補者の86・7%が当選)は過去最多となっています。

  町村議会における立候補者数は過去実施された市町村合併によって単純に比較でき ない状況がありますが、立候補者比率(立候補者総数に占める女性の割合5・9%) は過去最高となっています。しかし統一自治体選挙の執行率は51・5%であり、全体 数への影響はさほどなかったようだと分析されています。

 党派別の状況として、男女とも半数近く、圧倒的に無所属での立候補者が占めてい ますが、女性立候補者の比率は自民党が2・1%、民主党11・4%、公明党25・5%、 共産党32・4%、自由党7・1%、社民党15・1%、保守新党0%、諸派53・5%、無所属 5・8%と興味ある結果になっています。ちなみに首長選挙の執行率は21・5%で1名の 知事と3名の市長、2名の町村長と計6名の女性首長が誕生しています。当選率は11・1 %となっています。

  すべての地方議会における女性議員の占める割合は1987年、2・1%、199 1年、3・1%、1995年、4・1%とわずか1%づつの進展で、50%になるのは いつの日だろうかといった状況でした。しかし1999年、5・9%、とやや加速度 が着きました。今回の結果を踏まえて今調査が進んでいますが、予想として8%に近 い結果が出るのではないかと言われています。意外に女性の進出が進んでいたのでは なかろうかという分析がなされています。しかしこのスピードでいくと女性が半数を 占めるには80年以上を要するということになります。今世紀中に達成できるか危うい 状況です。最終的な集計結果は「女性展望」7月号に掲載される予定です。

  わが佐世保市議会における女性の比率は11・1%と健闘いたしましたが、残念なが ら、長崎県全体では今回の選挙において、女性の当選者比率は全国平均を大きく下 回っています。

橋本純子(佐世保市議)

 

2003-7-5|HOME|