米海軍佐世保基地を母港としている強襲揚陸艦エセックスが11月21日、ほかの揚陸艦2隻とともに帰港した。
10月2日、揚陸艦ジャーマンタウン、フォートマッケンリー及び掃海艦2隻とともに出港していたもので、以前から予定されていた訓練を終了し、一足先に戻っていた掃海艦とともに佐世保基地を母港とする米軍艦船すべてが揃った。
エセックスなど揚陸艦は、「米軍の報復戦争に参加するために出港した。」という一部の見方に反して、東・東南アジアから離れることなく行動を続けていたようだ。
以下、エセックスなどの航跡を追跡してみた。
10月2日、佐世保出港。
10月4〜5日、沖縄・ホワイトビーチ入港
10月5〜6日、海兵隊31MEUを乗せホワイトビーチ出港。
沖縄本島北部周辺で在沖海兵隊の訓練「SOCEX(特殊作戦能力証明訓練)」に従事
10月9日、沖縄・ホワイトビーチ入港
10月10日、ホワイトビーチ出港。15日まで沖縄〜グアムなどで海兵隊との共同訓練「ブルー・グリーン」訓練に従事
10月17日〜31日、インドネシア及び東ティモール周辺に展開。
11月10日〜14日、フィリピン・スービック港
11月17日、沖縄・ホワイトビーチ入港
11月19日、同出港
11月21日、佐世保帰港。
結局、揚陸艦隊はインド洋に進出することなく、インドネシアなど東南アジアに展開することで、アジアのイスラム諸勢力に睨みをきかせていたようだ。 形を変えた報復戦争への参加だが、インド洋への艦隊派遣を慌てて進めた日本政府とは違った戦闘行動であった。
(佐世保軍事問題研究会)