佐世保に事前集積艦ハリー・マーティン入港


佐世保港中央部に停泊した「1st Lt HARRY L MARTIN 」(12月21日撮影)

12月20日朝、海兵事前集積艦隊(MPS)所属の大型貨物輸送艦が入港した。
入港したのは2000年に民間船を改造してMSCに配備された「1st Lt HARRY L MARTIN 」(約34000トン)。
もともとはドイツの造船所で建造されたコンテナ貨物船だが、車両用のランプを戦車や装甲車搭載用に強化し、船尾にヘリコプター用のプラットフォームを増設するなどの改造を行い、海兵隊用の洋上事前集積艦隊に配備されていた。

このタイプの輸送艦の乗組員はほとんど民間人で占められ、軍人は通常は数名の士官だけが乗艦しているという。(ハリー・マーティンの場合は27名の民間人と12名の海軍技術兵)
東アジアに関係する3rdMPSは通常はサイパン及びグアムの沖合いに停泊しているが、乗組員は陸上の施設からフェリーで「通勤」している。

MPSに所属する事前集積艦は時折佐世保や沖縄に寄港するが、以前は周辺での大規模軍事訓練に伴う輸送作戦(作戦名「フリーダム・バナー」)に関係する寄港がほとんどであったが、このところ台風避難や休養を目的とするケースが大半を占めている。
アジアの米軍再編と関連する動きと関連しているのだろう。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


フェリーで沖合いの事前集積艦に「通勤」する乗組員(サイパンで9月13日撮影)


'2004-12-22|HOME|