強襲揚陸艦ボクサー、再び佐世保に寄港


赤崎岸壁に接岸した強襲揚陸艦ボクサー。飛行甲板には何もない。(8月16日 撮影)

 強襲揚陸艦ボクサーが米海軍佐世保基地に再び姿を現した。今年5月、オーストラリアに向かう途中に立ち寄って以来のこととなる。

ボクサーは、横須賀を母港としている空母キティホーク戦闘群などとともにオーストラリアでの共同訓練に参加していた。
 その訓練終了後、ボクサーなどの参加艦船は一時沖縄・ホワイトビーチに寄港したが、今度は沖縄や九州近海で米海軍、海兵隊、空軍の統合訓練「JASEX-5」を8月13日まで繰り広げていた。(米海軍のホームページによれば「年次訓練」とのこと)

 訓練終了とともに、随伴していたと思われる補給艦が相次いで佐世保に寄港したが、いずれも短時間で補給作業を終えて出港した。
ボクサーも燃料や生鮮食料品の補給のため8月15日夕方に入港し、17日朝には出港するというあわただしさであった。

 ボクサーは同型の強襲揚陸艦エセックスが9月まで定期修理中なので、代役を務めたと思われる。
 東アジアでは、朝鮮半島の安全保障を焦点とした6者協議が北京で開催されているが、一連の軍事訓練は明快な進展を見せない会談に対して「単独行動(アメリカ1国)主義」を標榜するブッシュ政権の圧力とも受け取れるものである。

 しかし、交渉を力で解決しようとすることは相互の不信を増幅させるだけでしかない。
 とりあえず軍事力を誇示する訓練「JASEX-5」は終了したが、米韓合同指揮所演習ウルチフォーカスレンズが22日から開始されるなど朝鮮半島の安全保障をめぐり、まだ緊張が続いている。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


あわただしく補給などを行う強襲揚陸艦ボクサー(8月16日 撮影)

'2005-8-19|HOME|