補給・輸送艦の入港相次ぐ佐世保港



佐世保港の沖合いに停泊した米軍の弾薬補給艦「シャスタ」(上)と事前集積(車両貨物輸送)艦「ワトソン」

この数年、補給・輸送艦の入港が目立っている佐世保港だが、今年に入って早くも弾薬補給艦(AE)二隻5回、陸軍と海兵隊の事前集積艦(AKR,AK)二隻4回、チャーター燃料輸送船四隻5回の入港が確認された。この数年ではもっとも頻繁な入港で、湾岸戦争、イラク戦争を上回る頻度となっている。

 背景には揚陸艦隊が周辺での訓練で活発に動いていることなどが考えられるが、入港した補給・輸送艦のうち、実際に補給物資の積み下ろし、積み込み作業を行っているのは燃料輸送船以外ではほとんどいない。
事前集積艦に至ってはまったくといっていいほど荷役作業は行わず、ただ停泊しているだけだ。明らかに「待機」あるいは「休養」のための入港と思われる。

2月12日に入港を確認した事前集積(車両貨物輸送)艦「ワトソン」の場合は、搭載している貨物をほとんどおろしていると見えて、球状船首が浮かび上がっている。

 また、2月13日に入港した弾薬補給艦「シャスタ」は危険物荷役を示す赤旗も掲げていない。

 米本土での基地の再配置と閉鎖(BRAC)や世界規模での再編に伴い韓国の米軍基地が閉鎖される中、燃料と艦船修理以外の能力に問題がある米海軍佐世保基地の見直しと強化が進められることも考えられる。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(写真はすべて2月13日 撮影)


検疫錨地の燃料輸送船「マースク・ロードス・アイランド」


'2006-2-15|HOME|