佐世保に長期停泊を繰り返すミサイル観測艦


米海軍専用岸壁「India-1」に停泊中のオブザベーション・アイランド(06.3.4 撮影)

ミサイル観測艦オブザベーション・アイランドが、2月17日以来異例の長期停泊を続けている。
これまでオブザベーション・アイランドの入港パターンは作戦行動に出かける前と、終了後の休養のための入港にそれぞれ2〜5日間、というのが普通であった。
しかし昨年6月には合計13日間、10月には9日間というように長期の停泊が目に付くようになって来た。

昨年9月の場合は、何らかの故障(機関のトラブル)を起こしたようで、佐世保重工(SSK)の修理岸壁に停泊していた。今回は米海軍専用岸壁に停泊しているものの、後部甲板のフェーズド・アレー・レーダーを盛んに動かすなど、故障(不具合)を疑われるような作業を行っていた。

オブザベーション・アイランドはもともと貨物船であったものを改造して現在の任務に当たっているが、すでにかなりの「高齢」でもある。
米軍はこのほかに2隻の同種艦船を運用しているが、何かと忙しい西太平洋には比較的足の速いこの船を配置しているものと思われる。

それにしても、MD(ミサイル防衛)計画が米国政府発表にもかかわらずなかなか進まない中、老朽化したミサイル観測艦を運用しなければならない現状が見える。
 もし長期の停泊が修理目的でないとすれば、佐世保基地がミサイル観測艦の運用拠点となっているということなのだろうか。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


3月2日に入港し、赤崎岸壁に停泊中の原潜シカゴ(3月5日 撮影)


'2006-3-5|HOME|