ドライ・デッキ・シェルター搭載原潜、佐世保に寄港


ドライ・デッキ・シェルター(DDS)を搭載して赤崎岸壁に接岸した原潜ラホヤ


接岸したラホヤのDDSから搭載器具と思われるものが甲板に引き出されている(06.9.27 撮影)

9月27日、佐世保港・赤崎岸壁に接岸した原潜ラホヤがドライ・デッキ・シェルター(DDS)を搭載していたのが確認された。
ラホヤは前回(8月17日)佐世保基地に一時寄港(10分間ほどの沖泊り)した時もDDSを搭載していたが、搭載したまま接岸するのは極めて珍しい。
1998年10月にラファイエット級戦略原潜のカメハメハが同様のものを搭載して寄港したことがあった程度だ。

当時カメハメハは戦略原潜の任務から外れ、搭載していた長距離核ミサイル(SLBM)を下ろし、その搭載能力とスペースを利用して海軍特殊部隊(SEALs)の運用プラットフォームとして利用されていた。

DDSは原潜の後部甲板に取り付けられた筒状のもので、中に18名から24程度の人員及び機材を収容し、特殊上陸作戦や撤収を行うベッドとして利用されている。

ラホヤが入港する27日より前に、沖縄では佐世保に配備されている揚陸艦ジュノーとハーパーズ・フェリーをプラットフォームとした、特殊作戦訓練が報道陣に公開されていた。ラホヤはこの訓練に参加していたものと思われる。

現在就役しているロサンジェルス級の原潜では艦齢が古い原潜5隻に、DDSは搭載されている。
かつての戦略原潜カメハメハと同様、引退前の最後のヒト働き、と言うことなのかもしれない。

なお、ラホヤは1996年7月に入港したとき、器具の損傷と思われる原因で潜行不能となり、佐世保で修理を受けていた。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


'2006-9-27|HOME|