輸送・補給艦船の入港相次ぐ佐世保港


佐世保港中央に停泊する車両貨物輸送艦デール。船上に人影は見えない。(10月30日撮影)


轟湾入口に停泊する貨物輸送艦ルイス・ホーガ。甲板には自走浮き橋や各種コンテナが見える。(10月30日撮影)

朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)が核実験を行って以降、佐世保港には米軍の各種輸送艦や補給艦が相次いで入港している。
 並べてみると次のようになる
10月8日  貨物輸送艦   ケープ・ヤコブ 出港
10月14日 車両貨物輸送艦 チャールトン 入港 
10月17日 燃料補給艦 ラパハノック 出港
(10月17日 空母キティホークが横須賀出港)
10月20日 車両貨物輸送艦 チャールトン 出港
10月21日 燃料輸送船 リチャード・マシーゼン 入港
10月24日  同船 出港
10月25日 戦闘補給艦 ナイアガラ・フォールズ 入港
10月27日  同船 出港
10月27日 燃料補給艦 ラパハノック 入港
10月28日 車両貨物輸送艦 デール 入港
10月29日 燃料補給艦 ラパハノック 出港
10月29日 貨物輸送艦 ルイス・ホーガ 入港
 
このほか、佐世保基地に配備されている掃海艦2隻が相次いで磁気消去作業を行っていたことはすでに掲載している。
 
整理してみると佐世保での動きは
 1、横須賀を出港した空母キティホークに連動した補給艦の動き
 2、陸上戦闘部隊の展開にも対応できるような各種輸送艦(事前集積艦)の動き
     に分類される
 事前集積艦の動きでは、この間沖縄と佐世保に頻繁に姿を現している陸軍の事前集積艦(ワトソン、チャールトン、デール)
と海兵隊の事前集積艦(ケープ・ヤコブ、ルイス・ホーガ、ハリー・マーティン)が目立っている。
 米軍はおそらく、空母戦闘群による海上封鎖体制、あるいは陸上戦闘部隊の展開の、双方を意識しながら日本周辺での展開を
進めているのだろう。その場合、海上補給の拠点となるのは沖縄と佐世保になることはこれまでの状況から想定されることだ。
 
 核兵器の開発はどの国のものであろうと認めることはできないが、それを「危機」「脅威」として武力で解決しようとすることも
決して同意できない。ましてや朝鮮半島での戦争につながりかねない軍事展開を、日本を拠点に行うことは絶対許してはならないと思う。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


停泊しているミサイル観測艦オブザベーション・アイランドと後方の燃料補給艦ラパハノック、
遠くには車両貨物輸送艦デールが見えている。(10月28日撮影)



'2006-10-31|HOME|