事前集積艦が待機場所として使う佐世保基地


佐世保港中央部39番錨地に停泊する事前集積艦ステフェンWプレス(3月26日撮影)

韓国での合同訓練(RSOI/FE)は佐世保にさまざまな影響を与えている。

佐世保を母港としている揚陸艦はすでに出港しているが、加えて掃海艦2隻も強襲揚陸に先立って行われる航路啓開(機雷除去)訓練に向けて出港したと思われる。
また、空母などの洋上戦闘艦に燃料や食料、弾薬を補給する各種補給艦の動きも目立っている。

さらに今回、海兵隊の装備を積んで待機する事前集積艦ステファン・プレスが、海兵隊の戦闘物資を韓国に揚陸した後、訓練終了まで待機するため佐世保に入港した。同艦の船体は貨物を降ろした後とあって浮き上がっていることが確認できる。

韓国での訓練が佐世保にこれだけの影響を与えるのは、韓国での米軍再編あるいはアジア・太平洋戦域での米軍再編のためだ。戦域からの戦力の撤退と再投入を事前集積と海上輸送に大きく依存することを想定しているからであろう。

2年ほど前から顕著になった佐世保港への事前集積艦の寄港は、アジア・太平洋という戦域の補給と戦力編成の拠点として、日本の米軍基地および自衛隊基地を再編成しようとする動きのひとつだろう。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)


'2007-3-26|HOME|