空母の佐世保寄港に海上から抗議





ニミッツを追い、周回する海上抗議船団

米海軍の原子力空母ニミッツが佐世保港に入港した2月11日早朝、佐世保地区労や市民団体などは海上から多数の船を繰り出し、 入港に抗議した。

 空母ニミッツの佐世保寄港が明らかになった1月24日以降、佐世保地区労、社民党佐世保総支部や市民団体などは海上と陸上で呼応 した抗議行動を開催することを計画し、直ちに労働組合員や市民が持ち寄った小型船で抗議船団を組織した。
 今回参加した小型船は全部で27隻。海上での抗議行動の安全を考慮して参加する船は比較的大きな船だけに絞ったが、それでも動力船 を使った海上抗議行動としては過去最大規模の抗議船団となった。

 抗議船団は港入り口付近から「We Protest CVN-68 In!」と書いた横断幕をつけた指揮船を先頭に縦列で空母ニミッツと併走しながら 寄港に抗議し、停船後は空母の周囲で抗議行動を継続した。

 07年5月、空母リンカーン入港抗議の海上デモを行った際には海上自衛隊の護衛艦「こんごう」が船団の中央に突入するという妨害 があった。今回は自衛隊や長崎県警による妨害工作はなかったものの、米海軍佐世保基地所属の警備艇のうちの1隻が搭載している機関銃 の銃口をむけ、抗議船団を威嚇するような行動を繰り返した。

 抗議するものの権利を武力で威嚇し萎縮させるような行為は民主主義を否定するものであり、決して屈服してはならないことは言うまで もない。
 抗議する市民に銃口を向けるような行為は決して認めることは出来ない。米軍は事実を認め、直ちに謝罪すべきだ。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(写真はすべて 08.2.11 撮影)


海上行動のあと、陸上の抗議周回参加者と連帯する抗議船団


未明に集結した抗議船団。イカ釣りの集魚灯の明かりで旗や横断幕を取り付ける


'2008-2-12|HOME|