佐世保の揚陸艦が交代へ
立神岸壁で交代準備中のデンバー(正面奥)とジュノー(右)。手前の白い船は測量艦ジョン・マクドネル
(2008.6.27 撮影)
米海軍佐世保基地に前方配備されているオースティン級のドック型輸送揚陸艦ジュノー(LPD−10)が同型のデンバー(LPD−9)
と交代することが明らかになった。
交代は7月10日をめどに行われるということで、現在佐世保基地にはジュノーと隣り合わせてデンバーが停泊している。
1999年、ジュノーが同型の揚陸艦ダビューク(LPD−8)と交代するときはダビュークの乗組員がそのままジュノーに移動する
「スワップ」が行われた。このことにより乗組員の家族などの移転費用が節約できた、ということだが、今回の交代も前回同様「スワップ」
で行われる見通しだ。
ジュノーと交代して配備されるデンバーは1968年10月に就役(ジュノーは1969年7月)し、現在はカリフォルニア州サンディエゴ海軍基地
に配備されている。
これまで佐世保基地に前方配備されてきた揚陸艦は交代前のものより常に新しい揚陸艦が配備されてきたが、今回は初めて1年弱とはい
え建造年が古いものが配備されることとなった。
オースティン級の揚陸艦は1965年から配備が開始され、都合12隻が就役していたが、現在は7隻程度が運用されている。
同級の揚陸艦は作戦指揮も受け持つことが出来、90名ほどの司令部要員を受け入れることが出来るため、ベトナム戦争では揚陸・地上
攻撃作戦の指揮艦としても運用されていたようだ。
今回、ジュノーに代わってやや古い揚陸艦が配備された事情は明らかでないが、オースティン級の後継艦として配備が進められている
サン・アントニオ級の建造が遅れていることも関係しているのだろう。
(RIMPEACE編集委員・佐世保)
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