原潜シカゴ、佐世保に入港


佐世保港に入港した原潜シカゴ
 

 弾道ミサイル監視に出かけていた海上自衛隊の護衛艦「こんごう」と「ちょうかい」や米海軍のオブザベーション・アイランドなどの 艦船の入港が相次いでいる佐世保港に、今度は原潜シカゴ(SSN−721)が4月7日、寄港した。
 原潜シカゴが入港する前日の6日にはMSCが運用する音響測定艦インペッカブル(T−AGOS−23)が入港していた。

 今回の寄港の前に原潜シカゴは3月26日に佐世保港に一時寄港し、音響測定艦インペッカブルは3月28日に出港していた。
 新聞報道によれば「中国海軍のキロ級(通常型)潜水艦が北海艦隊の基地がある大連に配備された」ということだが、おそらくこの2隻 はこのキロ級の潜水艦の特徴を調査する任務に従事していたものと思われる。

 中国海軍のキロ級潜水艦はこれまで南海艦隊の基地がある海南島に配備されていたということだが、インペッカブルが中国の船舶に取り 囲まれたのは海南島の近海。
 推測すれば、インペッカブルは長期にわたってキロ級の潜水艦を追跡していたものと思われる。

 これまで音響測定艦は沖縄・那覇軍港と横浜港に主に寄港し、佐世保港に寄港することは稀(06年1回、07年1回、08年3回) であったが、今年はすでに4回も寄港している背景には中国海軍の潜水艦の動向を監視・追尾している米海軍の作戦が関係しているのだろ う。

(RIMPEACE編集委員・佐世保)(写真は 09.4.7 撮影)


後方の桟橋に日本海から戻ってきた海上自衛隊の「ちょうかい」と「こんごう」が停泊している


2009-4-9|HOME|